夢の技術ISDN

池田信夫さんと言えば『コンピュータの「戦艦大和」はもういらない』での『汎用CPUをつなげば速度はいくらでも上がる』という名言が印象に残っているわけですが。
今度は『コアネットワークがISDNという日の丸技術に「次世代」があるのか』とご発言されているわけですが。先日Willcomの人に聞いたところ、インフラはとっくにIP化されており、IP化の障壁は全くないそうです。むしろ某N社の方が特殊なカスタマイズ版の機材を使っているという噂です。


PHSはともかくISDNITU-T(CCITT)の国際標準規格なわけですが、日の丸技術とおっしゃるからにはNTTをはじめとした日本の技術陣の貢献を高く評価したという意味に違いないですね。
ISDNはIP化を阻害した悪役にされることもありますが、周辺技術がMPEGの礎になっているなど「日本の機器メーカーはみんなISDNで育った」と言っても過言ではありません。


まあ過去の遺物であることには違いないわけですが、枯れた技術は不具合も少なく低コストです。大手が3Gにじゃぶじゃぶ突っ込んでいた時代に、Willcomは地味にPHSでがんばっていたわけです。池田さんはご自身で『技術者はコスト意識なしに「いいもの」を追求する傾向が強く、既得権意識が強い』とおっしゃっていたわけで、コストパフォーマンス重視でがんばっているWillcomのことはもう少し褒めていいように思いますが。ちなみに私もWillcomユーザーです。